カテゴリ
以前の記事
2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 02月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 お気に入りブログ
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ブログパーツ
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
このブログをはじめたころに本を紹介したことがあったのですが、それを思い出して私の一部をつくりあげた本をあげてみようと思います。 最初は、 塩野七生の「ローマ人の物語」です。 大ベストセラーなのでご存じの方も多いのではないでしょうか。 全巻で15巻の大叙事詩で、ローマ帝国の創生から滅亡までを描くという気の遠くなるような作品です。最初は敬遠して読んでいなかったのですが、新幹線のなかの時間つぶし(?)で文庫本を買ったのが運の尽き、面白かったです。 それからは毎年発刊されるのを楽しみに待つようになりました。 土木工学科の出身ということもあり、街道や水道などの社会基盤施設そのものにも興味があるのですが、それ以上にローマ帝国の諸都市を興隆させ滅亡ならしめた社会システムと空間システム。 そして、そのシステムを導入しようとした為政者が背負っていたものに思いをはせるのがよい経験になりました。 「滅亡の道はバラ色に彩られている」とは昔からよく使われる言い回しですが、まさに実感します。 後からそのときの意志決定が間違っていると指摘することはたやすいのですが、そのときは皆が最善と思って選択した、もしくはその選択肢しかみえなくなるほど、その道は正しいと信じられてきました。 「便利」「楽だ」「快適だ」・・・そんな誰もが考えずとも受け入れる価値観を標榜するからこそ、そちらに社会が雪崩をうって変わってきました。その結果、確かに便利に、快適に、なったかもしれませんが、それと同時に失ってしまったものも多いのも事実です。得るものと失うものを天秤にかけて意志決定したのであれば、結果はどうであれ、甘んじて受け入れるべきだと思うのですが、意図せざる結果ならばどうでしょう。悔やんでも悔やみきれません。 わかりやすい言葉、便利なものほど力を持ちます。だからこそ吟味をする必要があるのではないでしょうか。 これは社会とか大きな話だけではなく、私たちの生活でもいえることです。 そうならないためにも、私はわかりやすい価値観を何も考えずに受け入れるのではなく、その先に何があるのかを考えると同時に自分にとって真に大切なものは何なのかを考えていきながら、自分ができることをするのが重要でないかと思います。 そんなことを感じた一冊です。 全巻読み通すのは大変ですが、最初の1巻に著者の主張がすべて表れていると思いますので、最初だけでも是非。 (松村)
by osakamit
| 2011-05-04 13:39
| その他
|
ファン申請 |
||